【三重/コラム/漁船】憧れの島暮らし。「ちょうどいい」離島でバッチ網船の仲間を募集。

【三重/コラム/漁船】憧れの島暮らし。「ちょうどいい」離島でバッチ網船の仲間を募集。


伊勢湾に浮かぶ離島・答志島。
三重県最大の離島で、人口は約1,900人。島の端から端までは車で15分ほど。答志(とうし)、答志和具(とうしわぐ)、桃取(ももとり)の3つの集落に別れ、それぞれフェリーが停泊する港をもっています。

鳥羽港から答志港まではフェリーで約30分。毎日8便運行していて、この30分というのが島を行き交う人にとっては「ちょうどいい」距離。島の漁師たちがふらっとフェリーに乗ってパチンコへ出かけることもあれば、海水浴や釣りを目的としたお客さんが島へやって来ることもあります。

答志島を含む鳥羽市(および伊勢市)の一帯は、古くは「御食国(みけつくに)」のひとつとして皇室・朝廷に食料を献上してきた由緒ある地域。複数の川水が流れ込むためにプランクトン豊富な伊勢湾と、熊野灘の黒潮が押し寄せる太平洋とのちょうど境目にある答志島は好漁場として栄え、新鮮で質の良い海産物を献上してきました。そんな島の歴史を知ってか否か、今でも島を訪れる観光客の多くが、おいしい魚をお目当にやってます。

もし漁師に憧れている人がいたら。
一度、答志島に来てみませんか?

自慢の魚をお腹いっぱい食べ、朝な夕なの海を眺め、居合わせた漁師と酒を飲み交わしているうちに、きっと家族のような絆が芽生えるはずです。

「ちょうどいい」
そんな気持ちにさせてくれる答志島の魅力を少しだけ紹介します。


東海発の離島留学。
島の歴史を受け継ぐもの

答志島の特徴といえるのが、迷路のような路地裏です。
島の80%が自然林のため、限られた土地いっぱいに家が建ち並んでいます。路地裏を散策している見かけるのは、丸で囲んだ「八」の文字。

これは、海の神様である「八幡様」を意味していて、お祭で使われる墨紙で家の戸口や船に1年の大漁と家内安全を祈願して記すのだそう。ほかにも、路地裏に置かれたバイク、荷物を運ぶための手押し車、魚を洗うための井戸やバケツ……古き良き時代にタイムスリップしたかのような雰囲が島内には漂い、ゆっくりとした「島時間」を味わうことができます。

島の名物がもうひとつ。江戸時代から続く「寝屋子制度」です。

これは、中学を卒業した男子数名を「寝屋親」と呼ばれる地域の世話役が預かり、寝泊りさせるというもの。はじまりは諸説ありますが、島で暮らす先輩(家族ではないもの)から漁業や島のことなどを教わったり、若者同士の結束を強めるための島の風習として時代を越えて受け継がれてきました。今でも島外の高校へ通う若者たちが帰ってくる週末に行われているそうです。

島内には保育所、小学校、中学校とありますが、時代とともに少子高齢化が進み、島に2つあった小学校もひとつに統合されました。
学校を維持するため、そして島暮らしの良さを知ってもらうために鳥羽市と島が協力してはじめたのが「離島留学」です(令和3年度は一部受け入れ見合わせあり)。

一見閉鎖的にも思える島で、島外から子供や親御さんを受け入れるという取り組みができるのも「寝屋子制度」が受け継がれてきた答志島ならではなのもしれません。

バッチ網漁ってなに?

言わずもがな、島の主要産業は漁業です。
複数の漁船で網を仕掛けて獲るイワシやシラス漁のほか、素潜りで獲るアワビやサザエなども有名。近年は一本釣りで釣り上げた「答志島トロさわら」が人気で、全国でもトップクラスの脂のノリと一本釣りならではの質の良さから、一躍ブランド魚として名を馳せるようになりました。

今回、新たに人を受け入れたいと考えているのが、島で一番大きな集落・答志エリア。2隻の船で網を引く「バッチ網」(船びき網)を行う漁師です。バッチ網漁はチームで行う漁法のため、乗組員不足が深刻化しています。

答志の場合は、網船1隻、手船1隻、運搬船1隻が1ケ統(ひとチーム)となって操業しています。網船と手船の2隻で網を引き、運搬船が獲れた魚を港まで運びますが、大きな船団になると2ケ統でひとチームの場合もあるそうです。

バッチ網は、深夜2時出港。
出港後は船の船長が魚探やソナーを活用して漁場を探します。

ここ最近、船団内の漁撈機器のデータをリアルタイムに共有・記録できる「ISANA」を導入したことで、船長ごとに微妙に異なる表現、多い少ないを可視化することが可能となり、円滑なコミュニケーションがとれるようになりました。

網を入れたあとは、網船と手船の2隻で1時間半〜2時間ほど網を引きます。

網あげの合図があると一気に船の上は慌ただしくなります。魚は鮮度が命。
魚そうに氷を運ぶのが新人漁師の仕事です。ポンプから出てくる魚と海水に砕いた氷を混ぜていきます。

魚そうがいっぱいになれば、漁は終了。
多い日には4~5回、平均で2~3回網を入れます。
早ければ12時、遅い時には15時頃に港に戻り、片付けや明日の漁の準備が終われば解散です。

さてさて、仕事終わりの漁師の楽しみといえば、お酒。
島の漁師は大のお酒好きです。

新鮮な魚をアテにし、まだ陽があるうちからゆるゆるとお酒を飲み始め、翌日の操業に備えて早めに就寝します。ちなみに火曜、土曜は水揚げがお休みなので、月曜と金曜の夜は深酒ができるチャンス!

漁師たちはこの日を心待ちにしているのだそうです。仕事仲間みんなで飲み明かすこともあります。

バッチ網漁は、7月から1月にかけて行われるイワシ漁、4から1月のシラス漁がメインですが、閑散期を上手に利用しようとワカメ養殖をはじめる漁師も増えています。ほかにも海苔養殖を行っている漁師もいるので、バッチ網漁の閑散期の働き方には困りません。ここだけの話ですが、島の漁業アルバイトは相場がとってもよいそうです。

答志島は人とのつながりを大切にする島。
毎日ご近所さんや浜の人から食事のお誘いや、「おすそ分け」も届きますよ。

細い路地裏に響く、元気なあいさつや笑い声。
目の前に広がる、美しく豊かな海。

この島の一員となり、一人前の漁師を目指してみませんか?

(取材特派員・写真=坂井心、文=高橋由季)

 


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