メリハリがあるから働きやすい。16人で苦楽を共にする海苔漁師たち。

メリハリがあるから働きやすい。16人で苦楽を共にする海苔漁師たち。

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宮城県東松島市宮戸島。島と名前についていますが、砂州によって陸続きになっているため、市街地から車で行くことができます。奥松島と呼ばれるこの地域は、日本三大渓の1つ「嵯峨渓」や、眺望の美しい場所として知られる「大高森(壮観)」があり、景勝地としても有名です。

 市街地から宮戸島に入ってすぐに見えてくるのは、「あおみな」と呼ばれる移住者体験施設。短期間はもちろん、移住してからの一定期間をここで生活することができます。この施設には、「あおみな食堂」という飲食店も併設されています。お店に入ると、おすすめメニューに「海苔ざるそば」の文字が。麺に宮戸島名物の海苔が練りこんであるため、緑色。口に入れると海苔の風味が広がります。美味しい。


宮戸島で海苔養殖が始まったのは、昭和初期。漁師たちは、機械化を進めながら、約80年かけて、養殖の技術とノウハウを培ってきました。現在も、海苔養殖を手がける経営体は20件以上と多く、海苔は宮戸島を代表する海産物となっています。

 若手漁師が輝く職場

 今回、若手を募集するのは宮戸島室浜(むろはま)で海苔養殖を営んでいる株式会社チームエイト。震災後、室浜の8名の海苔漁師がグループを組んでできた会社です。現在は、役員7名、30代の漁師が3名、10代の漁師が1名、海外実習生5名の16名が働いており、最高齢でも64歳と、他地域と比べて若い人が多くなっています。

取材に行ったのは9月下旬。
「育苗」の真っ只中でした。育苗とは、種のついた海苔網を潮の満ち引きを利用して干出させ、種を強くするために行う作業のこと。

この時期、漁師たちは、網をひっくり返したり、ゴミを水の力で除去する「網洗い」という作業をしていました。

船の上では、若手漁師が、ベテラン漁師にも負けないスピードで作業を進めています。そして、他の漁師が作業を中断し休憩に入っても、すぐには休憩には入らず、念入りに作業の出来をチェックする若手漁師。

 「あいつらはまめなんだ。細かい作業も一つ一つ丁寧にやっているよ」

 と、ベテラン漁師たちも、その真剣な働きぶりには感心している様子。

チームエイトでは、若手を信頼して、どんどん仕事を任せています。そのため、若い人だけで船を回すこともしばしば。自然と若手同士で海のことを話す機会も増え、仕事への意識も高まっているそう。仕事が終わった後も、若手漁師が集まって、楽しそうにその日の仕事や私生活のことを話していました。

メリハリが若手漁師のやる気につながる

 どうしてこんなに若者がいきいきと働いているのでしょうか。チームエイトの代表を務め、宮城県漁協宮戸支所の運営委員長でもある千葉富夫さん(64)に尋ねると、

 「仕事のメリハリをつけているからかな。やるときはやる。それがうちのいいところだから」

 と答えてくれました。

チームエイトの海苔作りには、「やるときにはやる」が徹底されています。グループで海苔を作る場合、1日の生産枚数を増やせるメリットがある一方、失敗すれば全員の海苔の質に被害が及ぶことになります。そのため、チームエイトの海苔作りは、全員が全力を尽くす。本気で働かない漁師はチームエイトにはいません。

「今日やるって決めた仕事を、明日に回すってことはないね。その日の作業はきっちり終わらせる、そういう覚悟を持って海に出ているよ」

 自分一人ではない。16人分の責任。それを背負っている千葉さんから発せられる言葉には重みがありました。

チームエイトの海苔作りの流儀

チームエイトでは、全員の責任がかかっているからこそ、失敗を防ぐための工夫が施されていました。

例えば、育苗。一つの漁場だけで育苗した場合、その漁場で何かあればその年の全ての海苔に悪影響が出ます。そうなるリスクを分散させるために、他地域の漁場を借り、計三つの漁場で育苗を行っているそうです。「漁場分散の取り組みも今年から。海苔は毎年勉強なんだ」と千葉さんは言います。

海苔摘み後の製造でもこだわりが。海苔は摘まれた後、様々な機械を使って加工され、「優」から始まる等級で品質が決定されていきます。普通ならば、「優」を目指して海苔作りをするように考えがちですが、それだけではないと千葉さんは言います。

 「俺らは養殖の規模が大きいから、生産できる海苔の枚数も多い。1日30万枚海苔を作るとして、1枚当たり1円の差で、30万円違うことになる。だから、『優』を目指すのはもちろんだけど、それ以上に、いかに悪い等級の海苔を減らせるかを考えるんだ」

 漁場が広いため、どうしても色が悪くなってしまう場所もあります。そんな時でも、3棟の加工場の機関長が、加工場内の空気や湿度を厳密に管理し、機関長同士が海苔の色やつやを比較することで、最高の仕上がりの海苔を目指しているのです。

そのようなたゆまない努力が、近年のチームエイトの業績アップにつながっています。やればやるだけ結果が出る。だからこそ、やりがいがあり、若手漁師も夢中になっているのでしょう。

シーズンオフには、みんなで息抜き

 「閑散期には思い切り休む」。これもチームエイトの魅力の一つです。
海苔養殖の繁忙期は10月から4月にかけて。この時期は海苔摘みや製造と仕事の量が非常に多く、朝早くから漁師全員で海に出ます。午前2時に出港し、交代を挟みながら、夕方までかかる日もあります。

5月から9月までは筏の片付けや陸での作業が多くなり、午前中で終わることもしばしば。チームエイトはこの時期に、食事会を開いたり、社員旅行をしたりしています。旅行の行き先は若者たちに決めさせ、これまで北海道や韓国、ハワイに行ったそう。

 「普段は高い旅館を予約するのに、北海道に行った時は、若いやつが安いホテルを予約していたんだ。珍しいなと思っていたら、全部ご飯にお金をかけるんですって言って、毎日のようにご馳走を食べに行った。とんでもないお金がかかったぞ(笑)」

 他にも、海苔を1年分支給したり、お正月にはおせちを届けたりと粋な計らいの多い職場です。
海苔養殖の仕事は確かに厳しい。朝は早く、時間も長い。しかし、やりきった後の達成感は一入。辛さを共有した者同士で、一緒に旅行に行くのも素敵じゃありませんか。

 地域に根付く担い手を増やしたい

 仕事面、息抜き面で、若い人にとってかなり魅力的な職場。実際、働き手も多く、若い人へのバトンも渡されつつあるチームエイト。どうして、さらに若手を募集するのでしょうか。

 「日本人と海外研修生の比率を変えていきたいんだ。海外研修生は、真面目で仕事も早い。日本人の刺激にもなる。でも、いつかは母国に帰ってしまうから、人が根付かない。将来、俺らの世代が引退していくことを考えると、地域に根付いた担い手を増やしていきたいと考えているんだ」

 と千葉さんは話します。浜から人がいなくなってしまっては、衰退の道をたどるだけ。会社を長く存続させるには、地域に根付く若者を増やす必要があると考えていました。

 そして、自分たちの世代も長く会社にいすぎてもいけない。

 「俺はもう代表をやめるんだ。年をとるにつれて体は動かなくなるのに、口は達者になっていったら、若者にしたらたまらんだろ。だから、来年からは給料も減らして働いて、その分若い奴に回していきたいと思っているよ」

 若者が働きたいと思ってくれるような職場へ。漁師としての豪快さを残しながら、世代交代を見据える。チームエイトは常に変わり続けています。

このメリハリのある職場で、漁師としての喜びも大変さも分かち合ってみませんか。
宮戸島でお待ちしています。

 

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(文=香川幹、写真=Funny!!平井慶祐)
※取材、撮影は、2020年9月に行いました

募集情報
募集職種 漁師
雇用形態 正社員・フルタイム
給与 月収20万円
試用期間は17万円(試用期間は6ヶ月)
福利厚生 社会保険完備, 賞与あり, 資格取得支援あり(船舶免許・フォークリフトなど), 海苔の支給
仕事内容 海苔養殖
勤務地 宮城県東松島市宮戸島室浜
勤務時間 5月〜9月:7:00〜15:00、10月〜4月:2:00~15:00
休日休暇 6月〜9月は日曜休み、収穫休み、天候に合わせて不定休
その他 一定期間、移住体験施設「あおみな」で居住可

公営住宅(車で1分)、野蒜地区(車で8分)に住居を構えることも可



【仕事内容】

5月〜9月:来漁期の準備

10月〜4月:海苔の収穫
会社情報
会社名 株式会社チームエイト
住所 東松島市宮戸島

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