浜に活気が欲しい 一緒に漁師をやらないかい

浜に活気が欲しい 一緒に漁師をやらないかい

  • 漁師,
  • 宮城県,
  • 正社員,
  • 経験者優遇

1

いま、漁師はかっこいいし、稼げるよ!って自信を持って言えます。
これまで、汚い、大変で漁師になろうとする人は少なかったけど、今は違う。一緒にやろうよ。って言いたいです。そして、この浜を人間の豊かさに満ちた家族を大切にできる場所にしたいと思っています。

今回お話を聞いた鈴木一樹さん(35)、3人の子どもの父親であり5人兄弟の長男として海に生きる生粋の漁師です。
「今年、博打を打ちました。出来るかどうかはやってみないと分からないけど、牡蠣棚をこれまでの約2倍に増やしました。」と、波のたたない声でいう鈴木さん。
これから鈴木さんのところで働くと、迫られた時に発揮される強靭な力と協働する喜びが必ずあります。一年かけて漁師の仕事をしてみるなら、今が一番おもしろいタイミングとなるはずです。

牧浜という場所にある暮らし

青々とした海に架かるクリーム色の万石橋を渡ると、牡鹿半島の入り口です。
牡鹿半島は、まるでトンネルの中を走っているような感覚の道が続き、深い緑や明るい緑の木々の隙間から青空がのぞき、ぱっと開けた視界の先にはいくつもの浜(小さい港町)が出てきます。いつか見たことのあるような、日本の小さい漁村の風景は飽きることなく車を走らせることができます。

狐崎浜

30分走ると、牡蠣漁師の鈴木さんが暮らす、半島の出っ張りに位置した牧浜に着きます。ここは、半島の中でも比較的穏やかな海が特徴で、港にはいくつもの漁船が碇泊し、海には手が届くほど近い浜です。いつ訪れても、誰かが、何かしらの作業をしている風景を目にする浜。きっと、働き者の漁師が多い浜なんだと思います。

3

気になっていたのは、車で通り過ぎるときに必ずといっていいほど、浜の人と目が合うということ。こちらがめずらしいのかな、くらいに最初は思っていたのですが、どうやら丘作業のときにほっぽりだされている子ども達への温かい眼差しだったようです。昔から、丘で作業しているときには就学前の子ども達が大人の作業している近くで遊んでいたそうです。
広い場所で、海と自由に戯れながら、両親の仕事を見ている子供たちは、浜の大人たちの中で朗らかに笑っています。大人に守られた環境の中で、海とともに成長していく子育てがしていける豊かさをかいまみました。

幼少期の鈴木さんも同様に育ち、校区である東浜小学校には近隣の5つの浜から子ども達が学校に通い、放課後ともなると皆で集まっては磯で遊ぶのが習慣でした。5つの浜を行き来しながら過ごす子供時代に、漁師の礎を築いたようです。鈴木さん自身が、このときを浜で過ごせたことが今の自分の原点だと話してくれました。

4

三代目牡蠣漁師の誇り高き漁師人生

牡蠣漁師の一年はあっという間だそうです。陽が上り、落ちる毎日。
4月、5月だけ小女子の網漁に出ます。一年に一度の網漁は一つの楽しみでもあります。
6月に牡蠣の種付けの作業を行い、7月には種付けを続けながら、沖だし作業を始めます。穏やかな湾から外海につり下げ収穫を待ちます。8月になると、来年用の牡蠣の採苗は始めるのだとか。採苗なんて言葉、聞いた事がなかったのですが海の中に浮遊している牡蠣の赤ちゃんをのぞきこみ、ホタテの殻に付着させる作業の事。9月になると、牡蠣も大きく成長してきているので、台風や時化で被害が出ないように毎日管理を続けていきます。管理といえど、誰に教わるでもなく、感覚や、手習いで習得してく作業。波の高さ、風の向き、海の中の世界の話しの知識がないとなせない技。

5

守られた牡蠣は10月の決められた日に一斉に剥き始め。この剥きはじめの空気は実に緊張感があり、熟練の牡蠣剥きの技には圧倒されます。一年で一番忙しいのがこの時期で、3月まで剥きの作業は続きます。一日の剥き仕事の後、男たちは海に出て、次の日の牡蠣を水揚げしてきます。天候に左右される海での仕事は常に自然との対話。天候に合わせた案配が漁師を育てていきます。

6

「何よりも海が好きで、何もなくても永遠に海にいる事だってできるよ。何にもする事がなくても海に行くし、子ども達には船に乗って釣りしてろーって感じ。最近、朝先に家を出た自分を港まで追いかけてくる娘を船に乗せるために、一度港まで戻り、また船をだすんだ。子ども達の力も大きい、いてくれるだけでずいぶんと助かる。自分も7人兄弟。昔から浜の子は兄弟が多いものと思っていた。海とは、自分の全部。海から始まって、海に終わる。何よりも漁師の仕事が好き。ただ、海に出ると人が変わる!と娘にもパパじゃないといわれるよ。」

そんな風に海を愛でる人。生粋の漁師とはきっと彼の事をいうのだと思います。古典的でかっこいい。穏やかで優しい一面に、そこしれぬ力強さ、誇り高き人。

7

「やるからには一番になる。」これが鈴木さんの心の中の芯の強さです。海の仕事のおもしろさはサラリーマンにはない魅力があると言います。自分の頑張った分が、結果として見えるのも漁師のおもしろいところ。彼の一番への階段は、いくつも仕込まれていました。

「牡蠣は大きいのが良いというわけではありません。関東の人は、とにかく殻の大きいのが欲しい。といいますが、殻の大きさよりも中身のうまさが大事だからね。ほら、味がいいのはもちろんだけど、加熱した時に縮まらないように工夫したりもします。ただ単にニーズに応じるだけでは質の悪い物を出荷してします。だから、ある段階で牡蠣を一粒にばらして、かごに入れていく。牡蠣は、連なる上の部分と下の部分で栄養の生き方が変わるのでサイズの違いがでてくるのです。手間はかかるけど、上下を交換してサイズを合わせていきます。
養殖は自分でつくる物だからこそ、自分の手を加えたものにしたいのです。」

8

しうり貝のびっしり付着した重たそうなかごには、昨年かごに分類された二年子と呼ばれる二年目の牡蠣が入っていました。驚いたのはかごの中で、死んでいる牡蠣が以外と多いという事です。逆に残った牡蠣は生命力の強い牡蠣だとも考えられます。一粒一粒に仕分けする作業は人の手で行われていて、長くて3年育てる牡蠣は人が手を加える事の価値が必ずあるという確信につながりました。

いまは、一日の出荷は自分のできる分だけです。手に負えない分は受けないようにしています。ただ、人手が欲しいのが本音。自分一人の海の作業を二人でできれば、浜での作業を任せられればとは思うが、自分のできない量に手を出すと殻の洗浄や、大きさの選別に手が行き届かないので不備が出てしまう。宅急便の時間に合わせて、より鮮度の良い物を出荷できるように制限しています。

まだまだ新たなスタートをきったばかり

いま、少しずつ売り口が広がってきました。震災後は牡蠣の養殖を行う漁師も減り、販路もなかった。50,60代がメインの漁師達の中、30代は自分だけ。何の見通しもなくぼんやりしていた中で、思えば、これまでただ生活するために海の仕事をこなしてきた。自分の事だけを考えて、将来の事は考えたりできない、プランのない日常。なんとかしなきゃで出逢った仲間と、思いを語り、何度も熱く胸中を叫び、それぞれが想いを言葉に変えて、表現していくなかで、動きだすきっかけが生まれた。
漁師って、一次産業の地味なイメージだけど、自分たちがいるからこその誇りを持とう。と確かめ合い、自分流のやり方を意識し始めた時、同世代が、あの幼い時の、浜でともに遊んだ同級生もまた、自分の使命のある場所で奮起していた。

9

4年目を迎えた頃から少しづつ自分のやりたい牡蠣つくりが考えられてきている。
5年目、牡蠣棚を増やした。今の環境で、やれるかはわからない。でもきっと乗り越えられない試練はないからと、根本にある根性は変わらない鈴木さん。

海に来て、浜を見てから初めてわかる漁師の仕事は最初は慣れないし、言葉では表現しきれないくらい知識や経験からくる実践にあるのだと思います。
独立できる漁師を育てる!ときっとどこが使命感を持っている鈴木さん。しかし、何よりも海が好きで、好奇心旺盛な人と働いてみたいと鈴木さんは考えています。
だって、いま鈴木さん自身が牡蠣殻の形が♥型にもでききるのではないか、と誰よりも好奇心に満ちたおもしろい事を考えているから。「一攫千金も狙えるのが海の仕事です。ゆっくり待つので、一つずつできるようになるのが海の仕事。」と少年のような微笑みを浮かべていました。働いてくれる人を求める鈴木さんの目の奥はどんな時でも深く優しさと厳しさを感じました。

10

最後に、鈴木さんの夢をうかがいました。
「ここ最近は、自分の安全も考えるようになりました。海に育ててもらっているという実感が強くなり、家族がいつでも帰って来れる場所をつくりたい。浜の暮らしは、家族にとってはとても良いところ。現代的な不便さはあるけど、海ならサバイバルもできるし、ご飯にも困らない。もらうものだって半端ない、あったかい浜の暮らしを守りたいね。
これから子ども達が自分の夢を持ち、挑戦して、たとえ夢に破れても、最終的には嫁にいったとしても、婿さんと一緒でもなんでも。とにかく家族がいつでも帰って来れる場所(会社)をつくるのが今の目標。」
その頃、浜にはきっと高らかな笑い声が響き、褐色の肌の漁師達が海とともに生きていのだと思います。

 

(取材日:2015年11月24日 文:竹内久古 写真:Funny!!平井慶祐)

募集情報
募集職種 漁師
雇用形態 正社員(6ヶ月の研修期間あり)
給与 20万円〜(研修期間中15万円〜)
福利厚生 要相談, 大漁手当, 寮あり(TRITON OSHIKA)
仕事内容 牡蠣養殖, 刺し網漁, 小女子漁
勤務地 宮城県石巻市牧浜
勤務時間 5〜14時(休憩あり)
休日休暇 週休1日
募集期間 2017年01月29日(日)~
その他 牡蠣養殖(通年)【水揚げ・養殖筏整備・加工・出荷作業】
小女子漁(4月〜5月)
刺し網漁(5月〜7月)
会社情報
会社名 大東丸
Webサイト https://www.facebook.com/KakiyanoDachan/?fref=ts
選考方法
選考方法 まずはご連絡ください。その後、履歴書郵送→現地面接とさせていただきます。

RECOMMENDED ARTICLE

おすすめの求人情報をチェック

  • 荒波で育てる、伝説の牡蠣 荒波で育てる、伝説の牡蠣 漁師, 宮城県, 通年雇用, 未経験者OK

    つづら折りの山道を登り、何度目かのカーブに差し掛かってハンドルを切ったそのとき、久しぶりに朝が生まれる瞬間を見ました。 鬱蒼とした木々の合間から、ぽっこりと顔を出した朝日。 それは穏やかな湾のボウルに割り落とされた、新鮮な卵のようでもありました。 こんな朝は、誰かに祝福されているような、清々しい気持ちになります。 なにもかもを包み込んで、そして新しく塗り替えてくれるような、生まれたての眩しい朝。 これから会いに行く人のことを思い浮かべながら山道を下れば、すでに浜は慌ただしく動きだしていました。 やって来たのは、牡鹿半島の西側。 ちょうど真ん中あたりに位置するのが、鹿立という地区です。 この鹿立…

    続きをみる>>
  • ひとつ屋根の下 小さい町から大きな幸せ届けます ひとつ屋根の下 小さい町から大きな幸せ届けます 魚屋, 宮城県, 通年雇用, 経験者優遇

    女川の企業として、女川に水を引き、人を呼ぶのが仕事。 この町に生かされてきたから、この場所を全国に広めるのが使命だと腰をすえた覚悟があります。 道路の中央にまで出て、「はい、いいよー渡って。よく雨がふるねー。おいで、おいで。」と道を渡る子連れの家族に声をかける男性。後で聞けば、ここ「おかせい」の代表取締役。この町で68年前に八百屋としてのれんをおろした岡清ですが、社長の代で魚屋としてのれん替えし、みんながあつまるお魚いちば「おかせい」として女川の発展に尽力しています。 女川町は、太平洋沿岸に位置する町です。日本有数の漁港である女川は、毎年秋刀魚の季節になると賑わいをみせます。秋刀魚が水揚げされ…

    続きをみる>>