ひとつ屋根の下 小さい町から大きな幸せ届けます

ひとつ屋根の下 小さい町から大きな幸せ届けます

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女川の企業として、女川に水を引き、人を呼ぶのが仕事。
この町に生かされてきたから、この場所を全国に広めるのが使命だと腰をすえた覚悟があります。

道路の中央にまで出て、「はい、いいよー渡って。よく雨がふるねー。おいで、おいで。」と道を渡る子連れの家族に声をかける男性。後で聞けば、ここ「おかせい」の代表取締役。この町で68年前に八百屋としてのれんをおろした岡清ですが、社長の代で魚屋としてのれん替えし、みんながあつまるお魚いちば「おかせい」として女川の発展に尽力しています。

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女川町は、太平洋沿岸に位置する町です。日本有数の漁港である女川は、毎年秋刀魚の季節になると賑わいをみせます。秋刀魚が水揚げされると町中の人が豊漁に喜び合い、加工屋さんの忙しそうな表情は活気に満ちて実に楽しげです。
生産者にすごく近いところに温かい日々の暮らしを実感するとともに、この町はあんなに大きな被害の爪痕を今に残しながらも住民の愛情を一重に受けています。

大謀網

今回お話しを聞いたのは、社長の次男であり店長の岡 芳彦さん。小売り部門を仕切りながら、人事も手がけています。初めての新卒採用に挑戦する試みの中、各部門から成る約60名のスタッフ全員の生活を担うため日々奔走しています。

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店に入ると商品棚にきちんと顔を揃えてたくさんの種類の魚が並びます。きらきらとした鮮度の良さが伝わってくるだけでなく、丁寧に行き届いた仕事振りを見る事ができます。揃いの黒のユニフォームに身を包んだ女性達が気持ちの良い挨拶で出迎えてくれました。一人は大学生風の若さあふれる笑顔の女性、一人は周囲に目が行き届きそうなベテランの女性、すれ違う男性スタッフの魚屋の風貌が実にかっこいいのです。昨年、初めての新卒採用に挑戦した「おかせい」には高校から2名、大学から1名の若い力が投入されています。現在約60名のスタッフが立場を交えて、コミュニケーションを取りながら心地よい波長で働いているのがこの仕事場です。

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現在は仕入れ部門、卸部門、小売り部門の3部門を柱に前進し続ける会社です。それぞれの部門において、おかせいの魚に対する高い技術やおいしい切り身の味は、どこにもひけをとらない職人たちの手によって守られてきました。魚を捌く技術で、味も見た目も変わるほど、魚介類は繊細な一面があります。ここで働くおかせいの職人たちは皆、自分の意思でおかせいを選んで、社長のためにと大手企業から移動してきた一流の腕の持ち主です。

だからこそおかせいの商品には、各部門で発揮される職人達のプライドを見ることができます。同時に、今の職人の技術を次の世代が受け継ぐことでこれからの日本の漁業のあり方も変わってくるのだと思います。細かいところ、気がつかないところを経験で熟知している彼らのやり方を絶やしてはならないのだと思います。

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人と人とがつながる心の原風景を求めて

芳彦さんは大学卒業後、横浜の会社に務め、父の店を継ぐ事は考えていませんでした。転機になったのは、震災前に「卸部門は継続しようと思うが、小売りの店舗は閉めようと思う。」と父から話しがあり、どうしようもない寂しさがこみ上げてきたことでした。

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横浜での生活は充実し物質的に豊かではありましたが、心の豊かさが十分ではなかったのです。改めて小売りの世界は、心の中の風景として芳彦さん自身の一部になっていたことに気がつきました。母が店に立ち、お客さんが毎日来た店がなくなる寂しさに我慢できず、「店を手伝いたい。」と思った時、女川の人達の質素で思慮深い生き方に改めて気がついたのでした。

都会での便利で華やかな日々を捨て、人間中心の世界に飛び込む事を決めました。みんなで、喜びを共感する事が自分の幸せだと信じて。

優しさと気持ちがつながってできている

「女川は全体水揚げ量、全国で13番目の港なんだよ。6,000の中の13番なんだから誇っていいと思う。一次産業の現場で頑張ってくれている漁師さんや生産者さんがいるから、自分たちの商売ができている。彼らのためにできる事はないかと考えた時、新鮮な魚をおかせいとしてだけでなく、女川としてPRしたいと思った。」これが海で生きる漁師さんの魚を職人の手で捌く、宝石のような女川丼の始まりです。震災後初の水揚げは7月10日でした。なんとかして女川に人を呼び込みたいという芳彦さんの想いから、復興につながるおかせいの挑戦が動き出したのです。

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「たとえ赤字になったとしても、工場でまかなってやるからやりなさい。お前は人を呼ぶ力があるのだから、精一杯女川に人を呼びなさい。」主に工場を担当し専務を務める兄、明彦さんからかけられた言葉に心が整い、飲食部門を立ち上げる決心をしたのです。女川に戻るまで、優しい両親に代わっていつも怒ってくれていた兄でした。
おかせいの工場では身の詰まった良質の帆立を中心に年間3000トンも出荷する程、信頼のある実績を積んでいます。工夫された天然海水の導入以外にも、やはり欠かせない職人の目利きと、手もとの正確さ。宮城県産帆立の出荷量の約30パーセントを占めています。また、加工品の生産にも力を入れています。あの時の食べられなかった経験を生かし、いざというときには物資にもなりうる美味しい加工品が注目されています。

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「実は、おかせいの店舗は、大工さんがホームセンターで買ったベニヤを合わせた店なんです。」と芳彦さんに伺い、驚きました。震災当時、資材も人手も不足した災禍で、「女川で一番最初に店を戻したいんです。」と夜に専務と連れ立って同じ町の工務店の社長に頭を下げに行きました。

手作りで完成したのが「おかせい 女川本店」なのだそう。

今では、女川といえば「おかせい」でおいしい海鮮丼を食べるのが、訪問者の楽しみ方の一つになっています。でも季節によっては店内で召し上がるお客様よりも、持ち帰りでの注文の方が多いくらいなのだそう。女川の町の人にとことん愛されるお魚いちば「おかせい」である事を感じました。

水産業に特化した、業界をかえる雇用のありかたの見本へ

私がおかせいに取材に行ったのはちょうどお昼を過ぎた時間で、遅めのまかないご飯を食べている千葉幸喜さんにもお話を伺いました。
「海からはいつもいろんな魚が水揚げされてきます。仕入れ部門の人たちは毎日違う魚を仕入れてくれます。だからいろんな魚をさばけるのはとても楽しいし、新しいことへ挑戦の毎日なんです。」と生き生きとした表情で答えてくれました。女川出身で、2年前に高校を卒業し入社した彼は、震災も経験しています。胸にいろんな想いを抱えながら屈託のない顔で笑う彼が食事を取っている間ずっと、閉店した店の片付けをしながら母のように側にいてくれる女性がいました。おかせいはみんなで家族なんです。

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求める人材は、「分業化された自分の持ち場で、責任を持って働ける人」
若手が自分の存在意義をもち、技術の向上に充実感を持って働ける環境こそが、これからの水産業を支えていくはずです。共に方向性を確かめ合いながらコミュニケーションをとれる人が望ましいが、ひとはそれぞれ違うのが当たり前だからこそのときは出来なくても、気付ける事を大事にして欲しいと芳彦さんは語ります。

おかせいに入社すれば辞める人は極めて少ないものの、新しい人材が育たないという漠然とした疑問を感じるようになりました。状況を見直してみれば新しい社員に任せられる仕事分担が少ないという状況に気がついたのです。
「仕事が分業化できていなかった。これでは個人が伸びないし、新人は仕事が出来ないからと、熟練ぞろいの出来る人が仕事を代わりにやってしまうという循環になっていた。」これでは、技術の伝承も、水産業の繁栄もつづかなくなってします。ひとり一人が段階を踏みながら技術の向上をしていく環境が整っていなかったのです。

「働き方に関しては受け入れるおかせいとしての教育の基礎がなかったんだ。なんとかしなくちゃいけないという思いで、人材の育成のために動いてきた。」と振り返ります。昨年度、初めて新卒の人材雇用に踏み切り、来年度も新卒の4名の女性が新メンバーとして加わります。その後現場では支え合いや教え合う様子が見れるようになりました。即戦力だけが必要なのではないと、新しい雇用のあり方こそが会社のチャンスになると気がつき始めていました。

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彼は、会社と働く人の狭間を楽しそうに行き来きしています。一時間に40通近い、メールをやり取りをする毎日。「さまざまな業務をこなしながら、判断・判断・判断の繰り返しです。」と、優しい声の店長は、本当に女川を愛し、人を大切にする社長の意思を受け継いだ未来の担い手だと思いました。
魚屋のなんたるやだけを学ぶのでなく、おかせいには一流のプロフェッショナルがたくさんいます。自分に合う働きかたがきっと出来るはずです。この土地のこの場所で、女川家族になってみませんか。

 

(取材日:2015年10月11日 文:竹内久古 写真:Funny!!平井慶祐)

募集情報
募集職種 製造・調理スタッフ
雇用形態 正社員
給与 180,000〜250,000円
福利厚生 退職金共済, 退職金制度有り, 通勤手当, 社会保険
仕事内容 調理補助, 調理, 製造, パック詰め
勤務地 宮城県牡鹿郡女川町小乗浜115
勤務時間 7:00〜16:00または8:00〜17:00(1年単位で変形・応相談)
休日休暇 会社カレンダーによるシフト制
募集期間 2017年01月29日(日)~
会社情報
会社名 株式会社岡清
Facebookページ https://www.facebook.com/osakanaichibaokasei/
選考方法
選考方法 面接審査

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