【水産加工・事務職/宮城県/水産加工会社】震災後から方針を変え、急成長。漁師とともに地域の水産業を盛り上げる水産加工会社。
若い人がバリバリ活躍している。
新商品をどんどん開発している。
社員第一で働きやすさを追求している。
水産業に革新を起こそうとしている。
実はこれ全部、震災後、石巻の水産加工会社で起きていることなんです。
水産加工会社は仕事の内容上、表に出にくく、あまり知られていないかもしれません。地域によってはマイナスなイメージをもたれがちで、損をしている面もあります。しかし、それは全て昔のこと。今の水産加工会社に目を向けてみると、エネルギーに満ち、水産業の未来のために奔走している姿がありました。
今回、末永海産株式会社では2つの職種を募集しています。一つは、海産物を加工し商品にする工場の「現場で働くスタッフ」です。パートさんも多く働く現場なので、将来的にはチームリーダーとなるような若者を育成していきたいと考えています。
もう一つは、漁業の現場と全国の食卓をつなぐ、大切な橋渡し役の「事務スタッフ」のお仕事です。電話や来客への対応から、受注や発送に関する書類作成、請求業務のサポートまで。現場で働く仲間をバックオフィスから支える、やりがいあるポジションです。
社長が就任して10年目。新しく人を募集し、これからどんなことに挑戦していくのでしょうか。末永海産の現場の今を紹介します。
震災後に事業を転換。このままでは水産業が廃れる。
石巻市内の数ある水産加工会社の中でも、商品開発や働き方改革に力を入れているのが、渡波エリアにある末永海産株式会社です。渡波は、牡蠣や海苔などの養殖が盛んな地域。そのため末永海産をはじめ、養殖物を主力製品に扱う水産加工会社が多くあります。
出迎えてくれたのは代表取締役の末永寛太さん(48)。9年前、39歳の時に社長に就任しました。
「最近の末永海産の成長がすごいと聞きました」と話し始めると、少し照れながらも嬉しそうです。
どんな質問にも柔らかい物腰で答えてくれる優しい雰囲気の方です。
かつて末永海産は、原料として買ってきたものをパック詰して出荷する一次加工を行う会社でした。
しかし、2011年、東日本大震災が発生。取引のあった生産者の筏は全て流され、末永海産の本社工場も被災しました。海の状況も回復しない中、海産物そのものの生産量も震災前の半分以下に落ち込む状態が長く続きました。
「以前と同じ仕事をしていたら、うちだけではなくこの業界が衰退していくという危機感がありました。これからは生産者にも喜ばれ、なおかつ勝負が出来る、以前とは違う形の商売をしていこうと。一次加工だけというところから、自分たちで付加価値をつけて売るという戦略に変えることにしたんです」
震災を機に事業を転換。多数の加工商品を開発し、仙台駅での直営実店舗の他、オンラインショップでも自社商品販売しています。
震災後、会社を再開した時のメンバーは、先代である父と私、社員一人の3人。当時、震災復興でいろんな応援イベントがあったのですが、常温品しかもっていけなくて。そこでまず牡蠣味噌をつくったんです。そこから発展して、石巻で獲れるもので加工商品をつくり続けてきました」
震災から14年が経ち、今では「仙台にきたら絶対に買うよ!」と言ってもらえるお客さんも増えてきました。現在では自社商品を持っていることが末永海産の大きな強みとなっています。
今回、人を募集するのは、今後も新商品をどんどん開発していきたいから。
やっぱり、新商品をつくり、お客さんに感動してもらって、退屈させないことが重要なんです。石巻で獲れるものでなにか新しいものが作れないか、今年初めて、社内コンペを開きました。一人ひとりが責任を持った上で新しいことに挑戦できる会社に変えていきたいなと」
消費者のことはもちろん、社員の働きやすさも同じくらい大切です。社員一人一人が主役だと話す寛太さんは絶えず爽やかな笑顔。ものづくりの仕事、そして会社がとても好きなんだろうなということが自然と伝わってきました。
漁師とともに仕掛ける
寛太さんは三兄弟の長男。現在、兄弟が力を合わせて会社を盛り立てています。寛太さんの弟である末永康也さんは、専務そして製造の責任者として活躍しています。大学卒業後、仙台で営業の仕事をしていましたが、工場が新設された年に、末永海産に転職を決めたそうです。
「中学生のころから会社の仕事を手伝ったりしていたので、ある程度やっていることは分かっていたんですが、新しい工場が出来て、震災後から一気にいろんなことを変えるってなった時に、見方が変わりました。あ、面白いことになってるなって」
面白いこと?
「以前は、自分たちの名前を表に出さずに業務用として出してましたが、震災後、仙台駅とか、サービスエリアとか、人の目につくところに自社商品が置かれるようになって。自分たちの商品をどう売るか、どうお客さんに届けるのかが明確になりました。それが仕事をする上での刺激になっています」
普段、康也さんは全国を周り、商談や展示会に参加。その甲斐あって、末永海産の売り上げは順調に増加しています。人気商品の一つが「牡蠣の潮煮」。本当に美味しい時期の牡蠣だけを使い、牡蠣からほとばしる旨味エキスである「潮」のみで牡蠣を煮込んだ加工商品で、全国の品評会で農林水産大臣賞を受賞した逸品です。
康也さんにとってもチャレンジがあり、この人気商品を、大阪から石巻に移住して牡蠣漁師になった若者とタッグを組んで商品化したのです。
商品化にあたって、康也さん自ら漁師の現場に足を運び、何度も相談を重ねて商品を完成させました。末永家は、もともとは漁師の家系であるため、生産者に近い考え方も持っています。
「売り上げももちろんなんですが、それだけじゃなく、漁師さんと一緒になって物事を進めていくということを大事にしたいんです。地域の水産業には漁師さんと水産加工会社どちらも必要で、彼のような若手漁師とつながれたことは嬉しいし、これからも応援していきたいと思っています」
生産者は生産者という立場から、加工会社は加工会社という立場から、海を大切にしたいと考えています。なので、漁師は高く売りたい、水産加工会社は安く買いたいという構造から対立するのではなく、漁師とのつながりは大事にすることが、今の水産業には必要なことなのです。
「美味しい」を支える現場の仕事
専務の康也さんは、この10年の間に組織改革も進めてきました。
まず取り組んだのは、組織図をはっきりさせること。社員やパートさんをチームに分け、チームリーダーを決めることで、誰がその日の責任者なのかを分かるようにしました。そして、一ヶ月の製造計画も伝えることで、チームがそれぞれの目標をもって働けるようになりました。
もう一つが、リーダーにノートをつけてもらうようにしたこと。毎日、その日の作業や様子をノートに書いてもらうことで、働く人のちょっとした変化や悩みにも気づけるようになりました。交換日記のようで、みんなが思ったよりもたくさんの文章を書いてくれるそう。
だれか一人に頼るのではなく、分散させて組織全体の力を高める。そうすることによって個人の負担を減らし、働きやすい環境をつくっています。
新卒で末永海産に入社し、今年で11年目になるという亀山雄紀(29)さんは、入社後、ワカメや牡蠣を加工する現場で働いていましたが、今は会社全体の流れを把握すべく、事務所で現場に加工や出荷の指示を出す仕事をしています。
「いま事務所で仕事をしていても、やっぱり現場のことを知っているから、これはできる、できないが分かります。だからこそ、相手を思いやって、仕事のお願いの仕方を工夫しようと思えますね」
工場ではさまざまな世代の人が働いています。気を使ったり、プレッシャーを感じることももちろんあります。そんな時、なんでも話せる人がいるから心強いと亀山さんは話します。
「専務(康也さん)は自分をよくご飯に誘ってくれて、相談にも乗ってくれました。社長も部長も社員に寄り添ってくれるので、彼らが夜遅くまで頑張っているところをみると、自分も何か力になりたいなと思えますね。」
社員を思いやり、会社を引っ張り続ける二人の背中を、若い世代もきちんと見ているようです。
繋がりを大切にして、美味しいものを
末永海産では、入社後、加工の現場に入ってもらうことにしています。ワカメ、ホヤ、ホタテ、牡蠣など、末永海産が加工する商品のサイクルを一年かけて覚えてもらい、まずは現場を理解することからスタートします。
ベテラン社員の亀山さんが、こんなことを話していました。
「実は、海産物ってそんなに好きではなかったんです。でも、うちの商品を食べた時、これまでに食べたことがないくらい美味しくて。自分が苦手だと思っていたホヤもうちの加工品なら食べられました。そこからうちの会社はいいものを扱っている、と仕事が好きになっていきました」
最初から海に興味がある人は少ないかもしれません。けれど、働いているうちにどんどん好きなことが増えていくというのも、末永海産ならではの魅力なのかもしれません。
最後に社長の寛太さんにこれからの末永海産が目指すことをお聞きしました。
「新しく入ってくれる人を含む社員はもちろん、生産者との繋がりも大事にしていきたい。石巻の海はさまざまな海産物が育つ豊かな海です。この豊かな海と産業を次の世代に残すこと。そして働いている人自身が幸せだったり、楽しかったり、仕事に対して誇りを持てるような、そんな会社にしたいんです」
自分たちで作っている商品を「美味しい」と誇れること。それはなにをするにしても自信につながります。
ぜひ社員や生産者、消費者を大事にしながら、組織改革して成長する末永海産の現場で一緒に働いてみませんか。
募集職種 | ①事務スタッフ(一般事務 営業事務 経理事務など) ②現場スタッフ(計量、ラベル貼り、梱包、出荷作業など) |
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雇用形態 | 正社員 |
給与 | 月給18万~25万円 ①②ともに給与金額180,000円~250,000円 能力・経験等を考慮のうえ優遇。 各種保険、通勤手当(社内規定による)。賞与年2回(7月・12月)。 退職金共済制度あり。 |
福利厚生 | 社保完備 通勤手当、育児休暇制度、介護休業制度、退職金制度(勤続3年以上)、再雇用制度 昇給率3.00%~10.00%(前年度実績) |
仕事内容 | 内閣総理大臣など数々の賞を毎年受賞している、 地元を代表する水産加工会社のお仕事です。 ①事務スタッフ ・電話対応・来客対応・PCを使ったテキスト入力、データ入力作業・受注、発送業務・契約書、請求書などの書類作成、発送業務・経費精算処理、請求処理などの経理補助業務 ・WordやExcel、自社受注発送システムへの入力等のお仕事です。初心者の方でも丁寧に仕事を教えますので、安心してまずはご応募ください。 ②現場スタッフ 小分けパックにする為の軽量やラベル貼りなどを中心に地元を代表する美味しい海産物を全国の皆様にお届けするお手伝いをお願いいたします。 ・自社製造水産加工品の計量作業 ・パッケージへのラベル貼り作業 ・商品梱包作業 ・出荷作業 まずは簡単なお仕事から。社員が一緒に丁寧に指導、フォローいたします。 |
勤務地 | 宮城県石巻市塩富町2-5-73 |
勤務時間 | 8:00~17:00 繁忙期12月から5月・閑散期6月から12月就業時間の調整あり <休憩時間> 12:00~13:00(10:00~・15:00に各15分間あり) |
休日休暇 | 完全週休2日※当社カレンダーによるシフト制(希望休) 年間休日現在は92日(令和7年7月~より106日に変更予定) 有給休暇 あり |
募集期間 | 2025年06月10日(火)~ |
その他 | <求める人物像> ①word・Excelがある程度操作可能 ②タブレット端末がある程度操作可能 三陸の海の豊富な知識とノウハウを生かし、昭和50 年(1945年)に創業。創業以来「大切な人にこれが海だと自信を持ってお贈り出来る製品造り」をモットーに、塩や水さえも使わない漁師直伝の“潮煮製法”で作る「潮煮シリーズ」は2020年第59回「農林水産祭」において最高三賞のひとつ「内閣総理大臣賞」を受賞するなど多くのヒット商品を生み出しています。 商品は量販店、全国食品問屋等に対して販売する「BtoB」の他、「BtoC」の販売戦略として、石巻元気市場や仙台駅の駅ナカ(2Fおみやぎものフロア)での店舗直販や、通販サイト「日高見市場」でのEC販売を展開するなど、様々なチャンネルを活かして自社商品を数多くの方に食べて頂ける取り組みに力を入れています。 |
会社名 | 末永海産株式会社 |
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Webサイト | http://www.suenaga.co.jp/ |
選考方法 | TRITON JOBから応募いただきます ▼ TRITON PROJECTよりメールにて連絡をします ▼ TRITON PROJECT 公式LINEを追加いただき、チャットにてやりとりを開始 ▼ LINE内で、サポート窓口と電話での簡易面談 ▼ LINE内で、エントリーシートの提出をお願いします ▼ 書類選考・応募先との電話面談などの調整をします。 ▼ 合否についてご連絡が入ります。 |
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