いのちがけの真剣勝負が歓びに変わる 豪壮たる男のロマン

いのちがけの真剣勝負が歓びに変わる 豪壮たる男のロマン

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宮城県石巻市から船で約60分。田代島沖では夜明けを待たずに男たちの勝負が始まっている。定置網の水揚げをする漁師たちだ。油圧式のクレーンが轟々と音を立てる中、向かい合う2つの船からは彼らの呼び合う声が飛び交う。

定置網という漁にかける誇り

田代島沖は南北からの海流がぶつかり合う場所で、水温等条件が整った世界有数の漁場とされています。定置網の漁場として昔から注目され、多くは岩手県からの漁師たちが島内の番屋で寝泊まりし、漁港を活気づかせていました。(有)道下漁業もその内のひとつです。

(有)道下漁業の本社は岩手県大船渡市にあります。創業当時は大船渡の湾内に小型の定置網を仕掛け生計を立てていましたが、よりよい漁場を求めて昭和58年より田代島でも漁をスタートさせました。今では19tの大きな船4隻で沖に出て、全長1,500mの大型定置網2ケ統を仕掛けています。

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現在道下漁業の社員は47名。その半数が1年の大半を田代島の寄宿舎で過ごします。宮城県内の漁師の平均年齢が62歳の中では、40歳代と比較的に年齢層が低く、最近は18歳・20歳の漁師2名が加わり、若い世代も活躍する会社です。

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朝は早く、自然任せ。ハードなその仕事を父子で続けるまでの魅力が、定置網漁のどこにあるのでしょうか。お話を伺ったのは専務の道下 聡(みちした さとる)さんです。

定置網漁は潮流・水温などを参考に一定箇所に漁具を固定し、入り込んだ魚を網ごと引き揚げる漁のことをいいます。魚を追いかけて獲るのではなく、いわば「待つ」漁法です。網を張るのは先代の漁師が長年かけて最適化してきた場所。イワシ、サバ、サワラ、ブリなど魚種はさまざまで、季節ごとに変わります。

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「予測できない面白さがありますね。前日に100キロしか揚がらなくても、次の日は40トン50トン揚がるということがよくあります。一網で数千万円分の稼ぎがあることも。漁獲量を思い通りに調整できない分、大漁の時の漁師たち目の輝きといったらないですね」と道下さん。

「待つ」時間から一転、一斉に行う水揚げは豪壮。まさに絵に描いたような「男のロマン」の世界です。ここからは時間との勝負。イワシは生きたまま海上の生け簀に移し、マグロなど値の高い大型魚が揚がれば、船上でワタやエラを外して手早く氷の中に放りこみます。鮮度管理は「道下漁場の誇り」と道下さんは言います。

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まだ夜も明けぬ午前3時過ぎ。その日1回目の水揚げを行います。その後、陸に上がると一斉に社員総出で網の修理。そして10時頃、2回目の水揚げをしに漁場に向かい、獲れた魚たちを石巻魚市場へ。遅くても15時頃には1日の仕事が終わります。

島で「暮らす」ゆるやかな時間

田代島の番屋に戻ると漁師たちは解散。それぞれが自由な時間を過ごします。仕事あがりのビールを昼間から飲む人もいれば、番屋のお母さんたちが作る温かい料理を食べて、趣味の釣りに没頭する人もいたり。

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今年の7月には石巻市牡鹿半島の荻浜に新寄宿舎が完成します。荻浜は山々に囲まれた静かな漁村です。都会のOFF時間とは違う、のんびりした時間が過ごせるはずです。

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定置網漁は4月から、田代島漁場、大船渡漁場で1月までが漁期とされています。それ以外の数ヶ月はオフシーズン。ここで旅に出たり、他の漁を手伝ったり、思い切り自由に時間を使うことができます。

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海が好きだからこそ向き合える

「毎日向き合うから海が好きな人が向いていると思います。楽な仕事ではない分、好きじゃなくては続かないし、楽しくないと思います。私もやはり地元の人間ですから、海に意識を向ける癖がついているようで、時化た日はどうしても網の様子が気になってしょうがなくなります。意識はしていませんが、この海と一緒にやっていかなくてはと思うように、知らぬ間に環境に育てられたのだと思います」と道下さん。

津波に流された旧社屋の代わりに、新しい社屋、工場、番屋を作り直し、ようやく会社倉庫の着工に辿り着いた道下漁業。しかし、漁獲量でいうと、震災前の状態には復活しきれていないのだそうです。もし人手があれば漁場をフル稼動出来るのに、震災で海を離れた人はなかなか戻って来ません。

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漁師というのは、一歩間違えば危険も伴う業種。教えてくれる先輩漁師はいるものの、簡単に覚えられるものではありません。

「だからこそ真剣でやる気がある人に出会いたいです」

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海は常に漁場を提供してくれています。しかしそれを獲りに船に乗る人材が足りません。道下さんは、若い人を根気づよく現場で育てあげ、もっと漁場を開拓していきたいと、未来に期待を馳せます。

「ゼロからのスタートでも若い人が経験を積んで、俺なんかにこうしたい!と意見してくれるようになったら最高ですね」

 

 

 

(取材日:2016年3月2日 文:佐藤睦美)

募集情報
募集職種 漁師
雇用形態 正社員(研修期間あり)
給与 27.5万円/月 ※1.1万円/日とし、欠勤分減額。
(6ヶ月の研修期間は24万円/月)
水揚げ手当、網入替え手当、切上げ清算金(1年分の水揚げを清算した分を手当として配当)

<参考年収>
初年度:約250万~約300万円程度
5~10年後:約400万~約500万円程度
福利厚生 皆勤手当, 社会保険, 網の入替手当, 大漁手当
仕事内容 定置網漁業乗組員
勤務地 宮城県石巻市金華山沖
勤務時間 5:00〜15:00 ※漁期によって変動あり
休日休暇 日曜休 ※漁期によって変動あり
募集期間 2018年10月16日(火)~2020年10月31日(土)
その他 ※操業日数は24日/月、年間約220日です。(操業期間4月~1月、休漁期間2月~3月、漁により変動あり)
※現在は田代島に寄宿舎があり、平成30年7月末に石巻市牡鹿半島の荻浜にも寄宿舎が完成予定です。
会社情報
会社名 有限会社道下漁業
住所 岩手県大船渡市三陸町越喜来字井戸洞26-2
選考方法
選考方法 メールにて応募



担当者(フィッシャーマン・ジャパン事務局)よりメールで連絡



履歴書提出 ※書類選考あり



面談 ※基本は現地



内定

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