【宮城／養殖／水産業】若者が働きやすいワカメ・牡蠣養殖へ。亀山水産の右腕人材募集。

亀山水産は、宮城県石巻市の小渕浜で牡蠣とワカメの養殖を営んでいます。この浜は漁業がとても盛んで多くの漁師が活躍していますが、その中でも亀山水産はトップクラスの養殖規模を誇ります。
代表の亀山和彦（かずひこ）さんは、ワカメ養殖40年以上のキャリアを持ち、地元では「ワカメの神様」と呼ばれる存在。他の漁師さんがワカメのことで困ったら、必ず和彦さんに相談が来るそうです。

そんな和彦さんのもとに、新しい力として加わったのが義理の息子である亀山貴明（たかあき）さんです。
もともとは会社員だったという貴明さんですが、今ではすっかり浜に馴染み、亀山水産の”顔”となっています。今回は、転職して漁師になった貴明さんから、漁師や小渕浜の魅力について語ってもらいました。

厳しさの中に楽しさがある。それが漁師

亀山水産では、一年を通じて牡蠣養殖、ワカメ養殖、穴子やタコをとるカゴ漁を行っています。

「うちのメインはワカメ養殖になるかな。その時期は休みも少なくなるので、体力的にも精神的にもかなりハードです。普段は5〜6人で作業をしていますが、ワカメのシーズンになると、地域のお母さんや大学生のアルバイトが集まり、20〜30人で作業を進めます。人が多い分、浜にも活気が溢れますね」

「他の地域では1ヶ月かかる作業を、ここでは3日や4日で終わらせる。そんなスピード感があります。もちろん、忙しい分だけ見返りもあります。繁忙期にはしっかりお金が稼げたり、別の日に休むことができます。夏場のカゴ漁は午前中に仕事が終わったり、長期休みがあったりと、メリハリがあるっていうのかな」

どの浜の漁師も仕事のオンとオフはありますが、小渕浜の漁師たちは特にその気質が顕著。多くの人が関わる共同作業が基本であり、みんなで一気に仕事を進めるその賑やかさが小渕浜ならではの魅力だといいます。

「漁業は失敗の連続です。10年以上やっていますが、まだまだ勉強の毎日ですね。それでも、毎日海に出て、試行錯誤しながら、牡蠣やワカメをじっくり育てる。そして、厳しい状況の中でも、ちゃんと成長した牡蠣やワカメを収穫するときの喜びは、何にも代えがたいですね」と、漁師としての仕事の醍醐味を語ってくれました。

未経験でも問題なし。自分も何もできなかった。

今回募集するのは、貴明さんとともに船に乗り、二人三脚で亀山水産を盛り上げてくれる仲間。「簡単に言えば、右腕となるような存在ですね」と貴明さんは言います。しかし、それは決してハードルを上げている訳ではありません。むしろ、「未経験でもまったく問題ない」と話します。

今では、亀山水産の中心人物として仕事を回し、「あんな婿は他にいない」と評されるほど活躍する貴明さんですが、漁師としてのスタートは決して順風満帆ではありませんでした。

貴明さんは卒業後、土木業界で10年以上働いていましたが、結婚を機に漁師への転身を決意。最初は、土木業界と漁業界とでの立場の違いに苦しんだと話します。

「段取りもロープの結び方もわからず、親方が『危ない』と言っていることの意味すら理解できませんでした。土木業界では現場を仕切る立場だったにもかかわらず、30代でゼロから教わる立場に戻る。そのことを認めるのは大きな壁でした」

それでも、ガムシャラに働きながら試行錯誤を繰り返し、少しずつ漁師としての知識と経験を積んでいった貴明さん。そして人にものを教える立場になった今、自身の苦労した経験を活かして、もっと働きやすい環境を整えたいと考えています。

「もう、ガムシャラにやって覚えろという時代じゃないです。未経験ならできなくて当たり前。俺がちゃんと教えます。1から漁業を始めることの大変さは、自分が一番よく知っていますから」と貴明さんは力強く言います。

これまでの労働環境が本当に若い人たちに合っているのかを見直し、「保険などの福利厚生面にももっと力を入れていきたい」と考え、親方と相談しながら職場環境の改善にも積極的に取り組んでいます。

また、漁師になってから、働き方への意識も変わりました。「働く時間帯は大きく変わりましたね。朝は早くなったけど、その分、仕事が早く終わる。家族と過ごす時間も増えました」と微笑みます。漁業には厳しさだけでなく、そうしたメリットもあるのです。

ストイックでありながら、若い人たちのことを考え、より働きやすい漁業の形を模索する貴明さん。「未経験でもまったく問題ありません」と言い切るその姿勢には、かつて自分が経験した苦労を次の世代にはさせたくない、という強い想いが感じられます。

そんな亀山水産で「漁師」という仕事に、あなたも挑戦してみませんか？