狼煙は上がった。戦場は水産加工業。地域おこし協力隊として石巻で変革を巻きおこせ。

狼煙は上がった。戦場は水産加工業。地域おこし協力隊として石巻で変革を巻きおこせ。

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「漁獲量は、他とは比べものにならないね」
「漁場としては最高の場所」

水産業関係者は口々にそう言います。
漁業と水産加工業で発展してきた水産商工の都市ー石巻。世界三大漁場に恵まれ、石巻魚市場は全国屈指の水揚げ量を誇ります。

しかし、今、石巻の水産業で異変が起きています。年々、経営が悪化する水産加工会社が増えているのです。

東日本大震災によって、大きな被害を受けた水産業。水産加工会社は、様々な支援制度を利用しながら再建の道を模索していました。震災前よりも大きな工場を建設した水産加工会社もありました。しかし、再建できたら万事うまくいくという訳ではありませんでした。

震災前から、水揚げ量の減少、人口減少に伴う人手不足、魚食消費の低下など、水産業は不利な状況にあったのです。その結果、震災後も、期待していたほどの製造量の生産を行うことができず、経営が危なくなってしまいました。

このままでは、石巻の水産業が廃れてしまう。そんな危機感を抱き、次世代まで繋がる水産業をつくるべく奔走しているのが、一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンの事務局次長の松本裕也(34)です。

 

2009年にヤフー株式会社に入社。3年間広告営業として従事。学生時代からNPOの活動に関わってきた経験を活かし、2014年から石巻で復興支援を行う部署へ異動。現在は、石巻に住み、ヤフー株式会社SR推進統括本部 社会貢献事業本部 東北共創に所属。 

フィッシャーマン・ジャパンは、三陸の海から水産業における「新3K=カッコいい、稼げる、革新的」を実行するトップランナーになるという活動理念のもと、未来の水産業を変えようとしている団体です。その中でも、松本は水産加工会社向けの取り組みを担当し、日々若い経営者たちと対話を重ねています。

松本が担当している事業の一つが、水産加工業の経営課題に対し、経営者と学生が協働して解決に取り組む「実践型インターンシップ」事業(以下、インターン)。2017年から始まったこの事業では、100人近くの学生を水産加工会社に送り込んできました。松本は水産加工会社と学生の間の調整役として、経営者と学生の両方に、経営課題の解決への助言を行います。

 

学生が気づかせてくれた、水産業の本当の課題

このインターンでの1人の学生との出会いが、松本の水産業への向き合い方を大きく変えたと言います。

「インターンシップ事業を始めて2期目のことです。とある会社で、ECサイトを用いた販路拡大に取り組んでいた学生が、家に帰ってきて泣いていました。どうして泣いているのか聞いてみると、従業員の方が楽しそうに働いておらず、その会社でインターンするのが辛いと言っていたんです」

ECサイトを作る際には、自社や商品の魅力を打ち出さなくてはなりません。にもかかわらず、従業員の方は、商品に自信を持っておらず、商品をより多くの方に届けるために動いていたインターンの活動に関心を持ってくれることはありませんでした。受け入れ先がこんな状況ならば、学生の心が折れてもおかしくありません。しかし、彼女はECサイト制作を通して組織改革に少しでも貢献できたら、と思い直し、最後までインターンをやり切ったそう。

「彼女はインターンという短期間でも、社員の意識を変えようと本気で行動していました。すぐにその会社の組織改善に繋がったわけではありませんが、彼女のインターン中の行動を聞いた他の加工会社の経営者の心に響きました。あのインターン以降、他の加工屋さんが一気に組織改善に興味を示すようになりました。彼女がせっかく開いてくれた扉を閉ざすわけにはいかない。ずっと石巻にいる僕が、水産業の組織改善の続きを引き受けよう。そう決めたんです」

 

「変えるべきは水産業の構造なんだ」

その後、水産加工会社の組織改善や人材育成に取り組んでいた松本でしたが、次第に水産業が抱える組織課題は根深く、多くの原因があることが分かってきました。

例えば、これまでの水産業は各会社がそれぞれ努力していれば、商品を売ることができました。しかし、漁獲量の減少、人手不足、魚食消費の低下という悪い流れが続いている今、個々の会社が頑張っても、魚、人手、消費者の取り合いになってしまいます。そんな業界だからこそ、水産業に大きな希望を持って入ってくる若者も減り、結果的に人が切磋琢磨して育っていくことが難しい状態に陥ってしまっています。

「悪いのは社員さんじゃない。そう感じさせている水産業の構造なんです」

この状況を打開するために必要なのは、既存の水産業のルールを変えることだと松本は言います。

「これからは、限りある水産資源と人的資源を最大限活用し、地域全体で見た売り上げを最大化する考え方に変えないといけません。一社一社が競争するのではなく、連携できるような仕組みをつくりたいですね」

仕組み作りはすぐにはできません。インターンの学生が作ってくれた突破口から、時間をかけて、一歩ずつ水産業を変化をもたらしていく。そんな変化のきっかけをともに創る、熱い思いを持った仲間を募集しています。

 

変革の狼煙はもう上がっている

すでに一部の企業では、震災をきっかけに2代目、3代目のUターンが増え、世代交代が始まっています。家業を継いだ男、継ぐために帰ってきた男。彼らは、このままではいけない、自分たちが変わらなくてはならないと考えています。松本は、そんな若い経営者を対象とした、研修やワークショップを数多く開いてきました。

「若い経営者たちは、今の水産業の問題に気づいて行動しようとしています。だから、ワークショップでは、今後どう改革を進めていくか、どんなビジョンを打ち立てるかの話し合いが白熱するんです。その中で、同志ができ、今では若手経営者たちが一つのチームになってきていますね」

さらに新型コロナウイルスの影響を受け、販売先や輸出先を失った水産加工会社同士が手を組み、ドライブスルー型の海産物の販売などを行っています。

「変革の下地となるチーム作りは確実にできつつあります。これからは具体的な成果へと落とし込んでいく段階です」

 

次の一歩はチーム作りとバックアップ

チーム作りが着実に進みつつある今。地域おこし協力隊を迎え入れて、今後はどんな取り組みをしていきたいと考えているのでしょうか。

「若手の経営者たちでできたチームを本格的に始動させ、ビジョンやロードマップを作っていきたいですね。さらに、企業をまたいだプロジェクトを立ち上げることで、鯖江=メガネ、燕三条=金属加工のような産業ブランドを石巻でも確立していけるんじゃないかと思っています」

そう意気込む松本。若い経営者のチーム化を進めるとともに、石巻の水産業をバックアップしていくような新規事業も創り出していきたいと言います。

「水産業には、イメージが悪い、販路がないなど、課題解決できる余地が多く残されています。イメージが悪いのならば、ITを用いたスマート水産業を押し出す。販路がないなら地域商社を作る。水産業をバックアップする方法はたくさんあると考えています」

水産業をバックアップする事業の中でも、自分の興味関心や強みを活かして、事業化できるものを探していってほしいと語ります。

「地域おこし協力隊を卒業する頃には、水産業の課題解決スタートアップとして独立できるまでに成長してもらえたら嬉しいですね」

 

水産業への入り口は実は身近なのかもしれない

松本の語る水産業の未来ははっきりしていて、力強い。
しかし、松本ももともと水産業に興味があった訳ではありません。同世代の若い経営者たちと話すことで、どんどん水産業にはまり込んでいったそう。
そして、水産業に関わる決め手になったのは、あの海の幸だったと言います。

「僕、石巻で食べたアナゴの味が忘れられなくて」

水産業に関わるきっかけは実は身近なところにあるのかもしれません。あなたが水産業でできることはきっとある。

確かに水産業は遅れています。けれど、それは手つかずの部分が多いということ。できることの幅は広く、一つ一つのアクションが生み出す反響は大きい。ここでならば、他で味わえないやりがいをきっと持てるはずです。

石巻で地域おこし協力隊として働いてみませんか。

「水産業の未来をつくろう。一緒に。」

 

募集情報
募集職種 地域おこし協力隊
雇用形態 正社員・フルタイム
給与 月収19.95万円
期末手当 年2回(6月及び12月)※支給条件あり
福利厚生 雇用保険, 健康保険, 厚生年金, 通勤手当
仕事内容 水産加工業の働き方改革
勤務地 宮城県石巻市
勤務時間 原則として月曜日から金曜日で1日につき7時間の週35時間勤務とし、休憩時間は1時間とします。※勤務日などは受け入れ団体によって異なります。
休日休暇 原則として土日、国民の祝日、年末年始(12月29日から1月3日まで)※休日は受け入れ団体によって異なります
その他 フィッシャーマン・ジャパンが運営するシェアハウスあり

市の職員(石巻市のパートタイム会計年度任用職員)としての雇用になります。フィッシャーマン・ジャパンでの直接の雇用ではありません。

詳細な条件等については、石巻市のページをご参照ください。

会社情報
会社名 フィッシャーマン・ジャパン
住所 宮城県石巻市千石町8-20
Webサイト http://fishermanjapan.com/
通販サイト http://store.shopping.yahoo.co.jp/fishermanjapan/

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