【宮城/漁師/牡蠣養殖】サラリーマン漁師が、浜の未来を変える!ー水産業復興特区の挑戦ー

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みなさんは、「水産業復興特区」という言葉を聞いたことがありますか?

ある一定の水面や水域において、海産物を獲ったり、育てることができる「漁業権漁業」は、本来その浜を管轄する漁業協同組合に権利を免許されているので、漁協の組合員つまり「一個人」に使用を許可することがほとんです。

2011年の東日本大震災によって沿岸部に甚大な被害を及ぼした宮城県では、養殖業の早期復興に向け、新しい選択肢を打ち出しました。

それが、水産業復興特区です。

水産業復興特区は、地元漁業者のみでは養殖の再開が困難な浜について、一定の条件を満たしていることを条件に、地元の漁業者が主体となる「民間企業」県知事が直接漁業権を与える、という施策。

前例のない、日本初の試みとして特別な地区に認められたのが、宮城県石巻市の牡鹿半島にある桃浦(もものうら)地区です。「桃浦かき生産者合同会社」は、地元漁師15人で震災の翌年に設立され、水産卸の株式会社仙台水産が出資しています。

桃浦かき生産者合同会社は今年、設立10年になりました。
高齢化により、設立当時のメンバーも15名から6名となり、これから若い力が必要となる変化のときにあります。
今回募集するのは、漁師として生産を行う部門とそれらの海産物を加工する部門。次化を進める会社にとってどちらの車輪が欠けても、会社は成り立ちません。

「一人ひとりがもっと漁業に近づける、ひらけた海にしたい」

設立メンバーでもあり、桃浦かき生産者合同会社代表を務める大山勝幸さん(76歳)に、会社の「これまで」と「これから」を伺いました。

 

憂いていた「10年後」が、ある日突然やってきた

「震災前の桃浦の漁業者は48人。そのうち牡蠣養殖を営む漁師は19人。震災前から後継者不足と高齢化が進んでいました。10年後には若い人はいなくなる、残った高齢の漁師だけでは共同施設の維持が大変になるだろう、という話を震災前からよくしていました」


2011年の東日本大震災では、津波によって船や資材が全てが流出。
高齢者は漁業をしたくても、新しく船を造ることさえできず、養殖を再開したいと思っても費用を支え合えるほどの人数は集まらない。もう廃業しかないのか……。

「不安に思っていた10年後が、たった1日でやってきてしまった」

大山さんをはじめとする牡蠣漁師は避難所の小学校に集まっては今後どうすべきかを話し合いました。そんな時、県から発表されたのが、水産業復興特区の構想です。

県の思惑としては、早期の復興とともに、民間企業の力を取り入れて生産や加工販売までの一体化を行う六次化を進めることで、競争力のある水産業の構築を目指すことを目的としていましたが、震災直後の混乱も多い中で制定されたため、漁業者や漁協をはじめとした水産関係者からは反対や不安視する声も多くあがりました。

これまで個人経営で漁業を営んでいた漁師が集まり、企業と手を組んで法人化……今まで考えもしなかったことですが、これなら桃浦の漁業を継続できるかもしれないと大山さんは考え、地域の漁師たちと時間をかけて話し合いを重ねました。

そして、2013年9月。
桃浦の牡蠣漁師15人と、株式会社仙台水産が共同出資して設立した「桃浦かき生産者合同会社」に漁業権の免許が交付され、日本で最初の水産業復興特区事例となったのです。

 

いかに新しい人に浜に来てもらうか

桃浦は、牡鹿半島にある山と海に囲まれた風光明媚な小さな集落。
半島の“手前”に位置するので、賑やかな渡波エリアからも車で10分とアクセスも良く、釣り客にも人気です。

この立地を生かし、「若者が気軽に漁業をはじめられる場所になってほしい」と大山さんは言います。

「合同会社という道を選択してよかったと思うのは、会社として若い人たちを受け入れられるようになったことです。若い人に漁業をはじめてもらって、この浜に住んでもらうことが理想。震災の苦しい状況を乗り越えるためだけではなくて、浜の漁業を未来へ繋ぐために、決断しました」

桃浦かき生産合同会社では月給制。一般の会社員と同様に福利厚生も整っています。「サラリーマン漁師」としての新しい働き方が徐々に若者たちに受け入れられ、今まで漁業未経験の15名の若者を迎え入れてきました。

新しくやってくる若者が少しでも働きやすく、そして浜に根付いてくれるように、使われなくなった家をシェアハウスにして社宅として用意する努力もしていますが、新たに建物を建てられる土地はないため、住める人数を増やすにも限界があります。

「津波で集落が流されたあと、浜に家を再建する人もいれば、浜に住むことを諦めて通い漁師になった人もいます。今ここに住んでいるのは高齢者だけです。今後この浜を守っていくことの課題も感じています」

街場から、気軽に通うも良し。
でも、もしこの浜のことを気に入ってくれたのなら……
この浜の未来を考え、守っていく仲間になってほしい。それが、大山さんの願いです。

 

積み重ねは自分なりの楽しさになる

桃浦かき生産者合同会社では、海上作業は3人体制。過重労働をなくすとともに、事故防止に勤めています。同じ牡蠣漁師といっても、やりかたはそれぞれ違うので、最初はまとめていくのが大変だったそう。作業の分業化や機械化など、六次化をするために今まで経験がないことにも挑戦してきました。

「桃浦の牡蠣の養殖は、種をつけてから収獲まで2年のサイクルで仕事をします。今の水揚げは2年前の成果です。今決めたことをきちんとやることで2年後に良い結果が出ます。1年でやっと仕事の1サイクルすべてを経験できるから、まずは1年、2年続けないと分からないことが多いし、やめるとゼロになってしまう。最初の2年を頑張って続けてもらいたいし、2年のサイクルを積み重ねていくことが大事ということを若い人たちには知っていてほしいですね」

加工の現場も衛生管理を徹底し、国際基準のISO-22000を取得したほか、飲食店のニーズに合わせて牡蠣の非加熱完全殺菌を行う超高圧機を導入したり、お店で食べやすいように殻と貝柱を機械で外して納品するなど、さまざまな商品開発を行っています。すぐ目の前の海で、同じ会社の仲間が育てたものを加工するーーそんな働き甲斐のある職場です。

「人間だからいつだって悩みも苦労もあります。でも積み重ねていくことで楽しさを見つけてほしいです。人のことを考えるよりも、まずは楽しく仕事をすること。なんでも興味を持って、一生懸命やってみる。そうすることで自分なりの楽しさが見つかってくるはずです」

大山さんに、これからの合同会社についても聞いてみました。

「せっかく作った会社があり、働きに来てくれる人たちがいます。みんなに頑張ってもらいながら、私もできる限りの協力をしていきたいです。会社としてしっかり若い人たちが稼げて、家族を養っていけるように、ますます元気でいなければと思います。若い人たちが、漁業をはじめるハードルを下げるというか、やりたい人ができる漁業を目指していきたいです」

 

共に進む、水産業の未来

2020年12月、約70年ぶりに漁業法が改正されました。
そのうちのひとつが、漁業権の見直しです。漁業者の高齢化や減少の問題から、漁業の持続性と生産性を高めることを目的として、利用されなくなった漁場が、地域の水産業の発展に最も寄与すると認められる者に免許されることが認められるようになりました。つまり、今回のような民間企業の新規参入が復興特区以外でも今後認められることになります。

漁師になるための選択肢は、ひとつではありません。

「水産業を未来へ繋げたい」

そんな思いとともに、水産業の形は少しずつ変わろうとしています。

(取材=筑波大学貝島研究室・茶谷真衣/編集=高橋由季)
※取材は2020年12月に行いました。

募集情報
募集職種 水産加工
雇用形態 正社員・フルタイム
給与 月収17.3万円~
◆漁師部門
(月給)173,000円+各種手当
◆加工部門
(月給)150,000円+各種手当
※高卒初任給額。年齢により調整手当で加給(勤務状況により1年後に本俸に組入れ)
※残業手当、通勤手当、役職手当、家族手当、調整手当あり
※実績により賞与あり(前年度実績1ヶ月程度)

◆参考年収
漁師部門:高卒1年目230万円〜
加工部門:高卒1年目200万円〜
福利厚生 家族手当, 調整手当, 残業手当, 社員寮, 有給休暇あり, 社宅あり, 役職手当, 通勤手当, 社会保険完備
仕事内容 水産加工品の製造, 牡蠣養殖
勤務地 宮城県石巻市桃浦
勤務時間 ◆漁師:9〜4月(繁忙期)6:30〜15:30/5〜8月(閑散期)6:30〜13:30 ◆加工:10〜3月(繁忙期)7:00〜16:00/4〜9月(閑散期)7:00〜15:00
休日休暇 シフト表による休日(年間91日程度 +盆休み3日、年末年始休暇3日、有給休暇10日あり )
その他 ・漁師部門、加工部門いずれも求人中。

・社員寮あり(水道光熱費込み10,000円/月)
会社情報
会社名 桃浦かき生産者合同会社
住所 石巻市桃浦字上ノ山66番地34
Webサイト http://www.momonoura-kakillc.co.jp/
選考方法
選考方法 ※新型コロナウィルス感染拡大防止措置として、現地対応(面談・研修)の受け入れ時期を慎重に判断させていただいております。お電話やビデオ電話などでの企業説明や相談なども行っていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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