【富山県/定置網】（社宅完備）黒部の水産を支える定置網で乗組員募集 -株式会社鷹野定置網-

山と海の街、黒部の水産

乗組員を募集するのは「株式会社鷹野定置網」。

富山県黒部市で定置網を操業しています。

「くろべ」と聞いてイメージするのは、映画「黒部の太陽」で描かれたような山岳地帯やトロッコで周遊する急峻な山々ではないでしょうか？

実は黒部市、東側には壁のようにそびえ立つ3000m級の黒部渓谷、西側には最大深度1000mを越える富山湾を抱く壮大な海と山を有する場所です。

黒部渓谷から駆け降りた川水が長い年月をかけて地質にたくわえられ、生地の清水（いくじのしょうず）として黒部市の人々の生活を支えてきました。

自然の豊かさに加えて、黒部エリアは交通の要所にもなっており、東京から約3時間でアクセスが可能で、市内には大型スーパーなどの商業施設も充実しています。

そんな山々からの栄養豊富な河川水のもと「天然のいけす」と言われる富山湾で育った魚たちを水揚げするのが、株式会社鷹野定置網（以下、鷹野定置）です。

鷹野定置は黒部沖で種類の違う2つの網を設置しています。

富山湾の特徴である水温が低い深層に住む魚と、暖かい海流に乗ってくる魚を水揚げできるため、黒部漁協の市場には「フクラギ（ブリの幼魚）」「イワシ」「アジ」「サバ」「アオリイカ」「キジハタ」など多様な魚種が水揚げされています。

継承とその先へ、黒部の定置網

鷹野定置代表の上野佳弘さんは、鷹野定置網の3代目として網を引き継ぎました。

もともとは地元の建設業者が経営をしており、近隣で定置網を操業していた上野さんの叔父が引き継ぎ、現在の代に至ります。

上野社長は鷹野定置の他にも、富山県内に複数の定置網を引き継いでいたり、新潟県の糸魚川や神奈川県にも定置網を保有しており、その姿はまるで「定置網引受人」。

自らが分析した上で「水揚げが期待できる」場所と方法で定置網を存続させてきています。

上野社長が引き継いだ定置網で、日々水揚げの実績を生み、乗組員を静かな眼差しで見守るのが井上船頭です。

井上船頭も出身が新潟県上越で、黒部地域には定置網の移籍先として移住してきました。

上野社長に腕前を買われて2022年の秋から船頭として腕を振るっています。

そして何より、鷹野定置の特徴と言えるのが年齢層の幅広さです。

地元出身の20代の兄弟から、古くから黒部地域で乗組員を務める60代〜70代のベテラン勢まで、幅広い年齢層でお互いに仕事を支え合いながら定置網を操業しています。

若手メンバーに鷹野定置での仕事の面白さを聞くと、

「日々の達成感が一番。メリハリを持って働いて、チームプレイでみんなでやりきるのが定置網の面白さ。」と教えてくれました。

地元漁師の家系かと思いきや、そうではなく素人からのスタートで「働いて4年目。まだまだ覚えることはたくさんある。」と一人前の漁師になるために日々奮闘している真っ只中です。

鷹野定置の1日を紹介

鷹野定置網の仕事内容は

・朝4:00の市場水揚げに合わせて、夜中（0:00前後）の出港

・氷の詰め込みなど出港前の準備

・漁場まで移動して魚が入った網を上げる網起こしの仕事

・帰港して、市場へ出荷するための選別作業

・市場水揚げの立ち会い

・その後は日によって代わりますが、網修理などをして9:00頃には仕事を終えます。

社宅があります。
風呂、キッチントイレは共有で、個室完備。

黒部市の水産業はいま、岐路に立っています。

漁業者の高齢化や事業者の減少しており、鷹野定置は今や黒部市の水産業を支える大切なプレーヤーです。

「経験の有無は問いません。鷹野定置は会社組織ではあるが、”自分は漁師だ”という認識を持ってほしい。この網を守っているという意識でいてほしい。」

上野社長と井上船頭が率いて、ベテランと若手が抜群のチームワークで操業する鷹野定置で、代々続く網と黒部市の漁業を一緒に守り、大きくしていく仲間を募集しています。

文・写真：渡部
写真（一部）：黒部・宇奈月温泉観光局公式サイト