新進気鋭のカニカゴ船
富山県は黒部市。
立山連峰の頂から豊潤な水が注ぎ込む黒部湾の湾内と外湾を舞台にベニズワイガニやバイガイを求めて船を走らせる、一際若くて活気が溢れる船があります。
JFくろべ漁協に所属するカニカゴ船「恵比須丸」です。
恵比須丸は現在、船頭の世代交代や外国人実習生の卒業を控えており、新メンバーとなる乗組員の募集を開始しました。
現在、JFくろべ漁協に所属するカニカゴ漁船は恵比須丸1船ですが、10年前には10隻ほどの船が経営をして、漁港は活気に溢れていました。
エネルギー価格の高騰や乗組員不足に加えて、だいたいの船は後継者がいないことが原因で廃業を余儀なくされてきました。
恵比須丸の船頭、浜屋春幸(65)さんは激動の時代の波に飲み込まれることなく、上手く舵取りをして現在に至ります。
船頭・春幸さんは後継者だけではなく、乗組員も含めた「人」の大切さを実感しています。
「人が集まらなきゃどうしようもない。魅力が出るように自分たちもやっていかないと・・・」
そして近く、船頭の世代交代の時がやってきます。
なかなかすんなりとは進まない水産業界の世代交代ですが、春幸さんは潔く「引退」を口にしています。
世代交代の先に目指すもの
現船頭の思いを継ぐようにして、乗組員に慕われて世代交代の準備を進めるのが春幸さんの息子・浜屋大祐(41)さんです。
「世代交代したら、あと2人は乗組員が必要になる。舵を握る自分の代わりと、さらに会社を大きくするために。」
現在、JFくろべ漁協が運営する市場への水揚げ以外にも、自社の加工場で手がける加工品作りや個人向けのネット販売にも力を入れています。
富山湾で多く水揚げされるベニズワイガニは、市場価格の面で、どうしてもホンズワイガニに勝つことができません。
しかし、ベニズワイガニの味自体はホンズワイガニに劣ることなくジューシーさが売りで格別なので、自社販売によるブランド化のほかに、小売や加工品づくりによる販路の多角化によって単価を上げる取り組みをしています。
多様なバックグラウンドの乗組員
春幸さん、大祐さんのほかに現在、3名の乗組員が同じ志のもとに集まって操業をしています。
地元黒部市出身の松田さん(39)、大阪から移住して漁師になった松野さん(40)とインドネシア人のプリヤトモコさん(24)が現場を支えます。
恵比須丸に乗ってみると、移住者も外国人も関係なく、皆兄弟のようにコミュニケーションをとって仕事をしているのがよく分かりました。
今のメンバーに加えて、大祐さんの思いに共感をして恵比須丸を盛り上げる仲間を県内外問わずに募集をしています。
「自社の加工場もできたので、ベニズワイやバイガイ以外の加工品にもゆくゆくはチャレンジしたい。時間と経費に見合った売り上げにしていって、もちろん乗組員の待遇も変えていきたい。」
現在はほぼ一律の月給ですが、世代交代を機に、能力と努力が報酬でも現れるような形態にすることを計画しています。
メリハリがついたカニカゴ漁師の働き方
カニカゴ・バイガイのかごなわ漁の年間出漁回数は70回ほど。
とくに冬場の日本海は荒れるので出漁回数が少なくなります。
少ない出漁回数でいかに水揚げをするかが重要になるため、凪になったら勝負で、1回出漁あたりの稼働時間はほぼ丸1日に近く、気合いが入っています。
1度海に出ると、短いと12時間、長いと30時間ほどは沖に出ていることになります。
逆に、商売道具であるカゴの網直しなどにかかる時間は、養殖漁師や網を使った漁師よりも少ないため、仕事と休暇のオンオフでメリハリがついた働き方ができるのが特徴です。
予定が空いていてさらに稼ぎたい人は、道の駅での地元客や観光客向けのカニ販売、加工品作りの仕事もあるため、乗組員の給与とは別に副業としてお小遣い稼ぎが出来ます。
黒部市の海と水産に彩りを加える恵比須丸
黒部市の特産として真紅のベニズワイガニは欠かせませんが、それを支えているのは黒部市で唯一のカニカゴ船「恵比須丸」です。
国籍や出身などのバックグラウンドはもちろん、船に乗ってみると乗組員それぞれの個性がこれでもかと輝いています。
食の彩を支えると同時に、さまざまなキャラクターの乗組員が揃う恵比須丸は黒部市の水産業を陸と海の両方から彩っています。
「恵比須丸」のこれからを作っていく乗組員であり、共に黒部の水産業に彩りを加える仲間を募集しています!
文・写真:渡部
募集職種 | カニカゴ漁・バイカゴ漁の漁師(漁船) |
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雇用形態 | 正社員 |
給与 | 月給28万円 試用期間あり 試用期間(4ヶ月)は月収20万円 試用期間後、能力に応じて28万円まで昇給の後、固定給28万円となる。 |
福利厚生 | ・社会保険完備 ・船員保険 ・社員寮あり ・賞与あり |
仕事内容 | ◆カニカゴ漁 漁獲対象:ベニズワイガニ 時期:9月〜5月の9ヶ月 出漁回数:1ヶ月で4回ほど、1シーズンで25~30回の出漁ができれば良い方。 時間:漁場までの移動に往復4時間(休憩時間)、水揚げは1本100カゴを揚げる時は6時間、2本200カゴを揚げる時は12時間、帰港後にボイル加工を3時間ほど行い1回の仕事が終わる。 そのほか:道の駅での販売や加工を手伝って頂ける場合は特別手当あり。 ◆バイカゴ漁 漁獲対象:ツバイ、オオエッチュウバイ 時期:6月〜8月の3ヶ月 出漁回数:1ヶ月で4回~5回ほど、1シーズンで12~15回の出漁ができれば良い方。 時間:漁場までの移動に8時間(休憩時間)、水揚げは1回の漁で6本を揚げて18時間、 帰港後に選別を3時間ほど行い1回の仕事が終わる。 出漁時の1日実労働時間は8時間〜12時間になります。 短くはないですが、仕事と休暇のオンオフでメリハリがついた働き方ができるのが特徴です! |
勤務地 | 富山県黒部市富山県黒部市 |
勤務時間 | 出漁時の1日実労働時間は8時間〜12時間 |
休日休暇 | 悪天候時(年間出漁回数70回、日数にして170日ほど) |
募集期間 | 2024年01月19日(金)~ |
会社名 | 恵比須丸 |
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選考方法 | TRITON JOBから応募いただきます ▼ TRITON PROJECTよりメールにて連絡をします ▼ TRITON PROJECT 公式LINEを追加いただき、チャットにてやりとりを開始 ▼ LINE内で、サポート窓口と電話での簡易面談 ▼ LINE内で、エントリーシートの提出をお願いします ▼ 書類選考・現地での面談・研修などの調整をします ▼ 選考の結果、合否をお知らせします |
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