【宮城/漁師求人/養殖】1人で全てをこなす牡蠣養殖のプロフェッショナルから学べ。自立した人財を求む。

宮城県では珍しく、大小いくつもの牡蠣処理施設が並ぶ東松島、東名地区で、目を細めながら話す漁師がいます。

青砥光徳さんは、牡蠣養殖40数年のベテラン漁師。船上での無駄のない動きは、経験値だけでは推し測れない、海の男の魅力に溢れています。

彼が求めるのは、右腕として自らの技を盗みとり、3年で一人前に成長できるポテンシャルのある人間。早く一人前になるには、養殖業を知り尽くした親方に就くのが一番の近道です。

常に次の作業が楽なようにと、先のことを考え洗練された、牡蠣養殖を知り尽くしたベテラン漁師の動きを身につけるチャンスです。

青砥水産は現在、青砥さん一人で切り盛りしているので、努力次第で青砥さんの右腕に、さらに後継者としての可能性も十分にあります。

「3年したら、俺ぐらいにはなれる。やる気がある人に来てほしい」と青砥さん。

40年の実績を3年で覚えきるのは至難の技ですが、牡蠣養殖について磨き抜かれた技術、牡蠣養殖のイロハを体に叩き込み、いち早く自ら船を回して実績を上げたいという人を求めています。

まずは、青砥さんの動きを追うことがその第一歩。ようやく陽も昇り始めた早朝5時、すでに青砥さんは水揚げの準備を終えています。さあ、牡蠣の水揚げの始まりです。

自力本願

東松島鳴瀬で牡蠣養殖を営む漁師の青砥水産・青砥光徳さん(57)の船が、東名漁港を出航。港を出た船は、昔の漁師たちが島を切り拓き海路をつくった通称「切り通し」を抜け、牡蠣養殖場へ向かいます。

穏やかな海の波が空のスクリーンに映し出されたように、朝日に照らされた波打つ雲。

大小の島々と同じように、青砥さんの長身の背中がシルエットとなって浮かび上がっています。

青砥さん曰く、牡蠣の養殖業は「手数がねぇとどうにもなんねぇ仕事」と、今では当たり前になっている外国人技能実習生も早くから雇っていました。

現在は、助っ人を頼むこともありますが、基本的には一人で作業をこなします。

手数が必要な牡蠣養殖を1人でこなす青砥さん。
どのような漁師人生を送ってきたのでしょうか。

東松島の牡蠣

宮城県の牡蠣養殖の始まりは17世紀の松島湾。

牡蠣の天然稚貝を海面に散布して生育させ、その採取日を定めたのが始まりと言われています。その後、現代に続く牡蠣養殖法「垂下式養殖法」が開発、確立されていきました。

「周辺で主流だった垂下式のやり方で、この東松島でも牡蠣は昔からやってたんだ。今見てぇにロープはなかったから、藁で作った縄で。コールタールで煮て硬くして、そいつに今でいうホタテ原盤の代わりの牡蠣殻で種牡蠣つくって、そいつを挟んで、棚つくってやってたの、昔から」

穏やかな内湾で養殖可能な筏式ではなく、並べたブイの両端をロープで連結し牡蠣の原盤を垂下する延縄式が開発されたことで、波が荒い外洋での養殖も可能になっていったのです。

牡蠣養殖についてもっと知り方はこちら

宮城県と山形県の境界にある船形山(標高1,500m)を水源とする鳴瀬川の恩恵を受けた”鳴瀬牡蠣”は、身入りがよく甘みがあり、食べやすいのが特徴です。

学生時代、選択肢に漁師はない

青砥さんは、漁師の家に生まれ育ちましたが、漁師になる気はまるでありませんでした。

幼い頃の記憶では、青砥家は魚も獲っていたようだけど、物心ついたときには海苔屋さんだったという。牡蠣養殖は、青砥さんが中学生ぐらいの時に、東名の東に位置する鳴瀬川河口付近の野蒜の海岸の海に始まったという薄ぼんやりした記憶がある。

記憶が鮮明でないのは、おそらく中学時代の進路について

「漁師になる気は、なかった!」

からだろう。進路についての選択肢に水産高校は入らず、結局、高専に進学。

「でも、通うと遠くて……。嫌になって2年で辞めて、そっちこっちでアルバイトをして、家を継ぐ気もなかったわけさ。なんぼ冬に忙しくても、アルバイト辞めねぇで。なんで漁師をやる気になったんだっけな」

「不思議でしょうがねぇ。漁師になったのは……17歳ぐれぇからかな」

父から息子へ受け継がれた漁船を今も尚使いこなす青砥さん。

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家業を継ぐ気はなかった青砥さんですが、それから牡蠣一筋40年。

船上での牡蠣あげや牡蠣剥き場での作業は、青砥さんの視点でどんどん研ぎ澄まされていきます。

牡蠣の水揚げには、機械で牡蠣のロープを巻き上げ、回転式のドラムで固まった牡蠣をバラバラにしていきますが、汚れたロープはその場ですぐに流れ作業のように綺麗にしていきます。

「俺、一人で作業してっから、もう一回触んなきゃなんねぇし、とりあえずきれいにはしとくんだね。きれえな方がいいっちゃ、なんでも。使ったものは、汚したくねぇし、洗いたくねぇし」

それは、デキる料理人が調理の合間に、下拵えをし、調理器具を洗い、調理場が整然としているのに似ている。

船上では作業の流れを把握し、効率的に無駄のない動きの青砥さんは、作業機械についても、どうしたら自分の使い勝手がいい塩梅になるかを考えている。

「エンジンとかモーターついてっと、ぜんぶおもちゃに見えてこない?5馬力のエンジンでも600馬力のエンジンでも、なんかおもちゃにしか見えないんだよね。回るもんは回るもんでみんな一緒」

「リモコン持ったら、どこまで電波が飛ぶか、限界を知るために試してみたくなんない?青砥家は何いじっても、何壊しても怒らんねぇ家だったから」

と、感心する私たちにそれがどうした?とでも言わんばかりですが、青砥さんの機械に対する姿勢は確実に現場にも落ちている様子。

船上のクレーンの上げ下げを単純化したスイッチをメーカーに造らせ、間違いが起きないように単純化。

ワイヤーの硬さや柔らかさまでを作業しやすいように考えています。

牡蠣の別の工程でも同じ。牡蠣の種はさみの時に、ロープを緩めたり締めたりする手作業も青砥さんは、従業員が大変だろうとプロトタイプを自作して、電動種はさみマシンを作っています。

牡蠣の上にも3年

青砥さんが所属する東松島鳴瀬支所内の牡蠣漁師の平均年齢は40歳後半。
青砥さんは、古参と若手を繋ぐ役割な役割を担っています。
現在は鳴瀬支所の運営委員で、東名共同牡蠣処理場の代表。

外国人実習生に頼るだけでなく、浜の漁業を担う若い世代にも牡蠣養殖業に携わって欲しいと、浜の未来を危惧しています。

「3年もあれば、俺並みにはなれる」

「俺ん家の仕事は同じことを繰り返し3回やれば覚えられる。2年では無理かな?」

「うちらは養殖漁業だから、だいたい同じことやってれば同じ水揚げもできっから」

こともなげに青砥さんは言いますが、40年の養殖業経験で一人でもデキる効率的な作業は、青砥さんならではのこだわりも満載なはず。

しかし青砥さんは、そんなに格好いいものじゃないとでも言うように、

「こだわりは、ない」

「難しいことを言ってるわけじゃなく、自分で自立してやろうと思ってるのなら、言われたことを覚えてやっていく方が身についていく」

「俺的にはほとんどおんなじことをやってるだけだから。他の人が2人3人でやってることを1人でできるようにしてる。自分が楽なように、後先を考えて段取りを組んでいるので、そのとおりやれば自分が楽なわけ」

「40年かけて、自分が仕事をしやすいように作ってきたものだからね」

マイナーチェンジは、し尽くしている。

求めているのは「やる気のある人。なんとか自分で覚えてやろうという人」

浜の持久力を助ける新しいエンジンを求めています。

漁を終えて、島々の間を縫うように船を走らせる青砥さんは、
出漁の時の寡黙で厳しさを秘めた背中とはうって変わって、満面の笑み。

時に饒舌に、時に辛辣に。

青砥さんは牡蠣を頬張る人々の笑顔を思い浮かべている?

いや、ひと仕事終えて、ただニンマリしているだけでしょう、たぶん。

核心に迫る言葉はなかなか口に出しませんが、
会話の端々で地域の未来を考えていることが伺える青砥光徳さん。

確かな技術を持っている青砥さんの背中を追いかける、やる気ある人財を求めます。

 

 

 

(※1)外国人技能実習制度は、<我が国が先進国としての役割を果たしつつ国際社会との調和ある発展を図っていくため、技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的としております。>と記されています(厚生労働省H Pより抜粋)。期間は3年で、実技試験受験で合格すると2年間の在留期間の更新ができます。

 

(文=藤川典良 撮影=Funny!!平井慶祐)
※取材は2021年6月に行いました。

募集情報
給与 時給900円~1000円
2〜3ヶ月の試用期間中は時給900円
試用期間後は時給1,000円
経験に応じて相談可能
閑散期(6月〜9月)も月収15万円以上
勤務地 宮城県東松島市大塚字長浜419
勤務時間 7:00〜16:00もしくは5:00〜16:00
休日休暇 日曜、年末年始、悪天候時、その他事前申告により休暇取得可能
募集期間 2021年07月19日(月)~
その他 勤務形態:変形労働時間制
勤務日数:24日(月平均労働日数)
勤務時間:7:00〜16:00(陸上作業のみの時)
     5:00〜16:00(海上作業がある時)
勤務内容:牡蠣養殖にかかわる作業全般
     選別作業、殻むき作業、海上作業あり
休暇:日曜、年末年始、悪天候時、その他事前申告により休暇取得可能
備考:就業時間・報酬・休暇については事前に双方が納得するまで応相談
会社情報
会社名 青砥水産
選考方法
選考方法 ※新型コロナウィルス感染拡大防止措置として、現地対応(面談・研修)の受け入れ時期を慎重に判断させていただいております。お電話やビデオ電話などでの企業説明や相談なども行っていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

応募

フィッシャーマン・ジャパン担当より電話にて連絡

写真付履歴書の提出(書類選考)

電話もしくはビデオ電話にて面談

現地面談
現地研修(1週間程度)

内定

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